新潟県立自然科学館 NIIGATA SCIENCE MUSEUM新潟県立自然科学館 NIIGATA SCIENCE MUSEUM

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2023/4/28 展示「NIIGATA TECHNO CUBE」第8期

「ニイガタテクノキューブ」は、新潟県内で製造されている優れた製品に焦点をあて、製造工程や製造技術などを紹介し、ものづくりについて見て、触れて、感じてもらうコーナーです。

8期目となる今年度のテーマは「”美”と新潟のものづくり」
新潟の豊かな自然がもたらす原料と新潟の”美”に着目し、科学技術によって生み出された自然由来の「スキンケア関連製品」とものづくりの文化的背景や想いをあわせて紹介します。

「NIIGATA TECHNO CUBE」第8期 概要 ※第8期展示は終了しました。
■展示期間: 2023年4月~2024年3月
■展示場所: 生活の科学 3階 MAPで確認
■出展協力企業: 株式会社 越後薬草
関ベン鉱業株式会社
株式会社 きものブレイン
株式会社 巴山組
hana*kiku

”美”と新潟のものづくり

豊かな自然がもたらす5つの「原料」×「科学技術」で生み出されるそれぞれの”美”

01_ヨモギ_株式会社 越後薬草

乾燥ヨモギ 写真
乾燥ヨモギ
上越地方のヨモギ生産量と品質の高さは全国トップクラス!
ヨモギ独特の爽やかな香りと数々の効能があることから、ヨモギは昔から様々な用途、草餅(新潟では笹団子が有名)やお茶、お灸やヨモギ湯、漢方薬などに利用されてきました。
野草酵素の研究に長年取り組んできた越後薬草では、新潟県産のヨモギのみを使用し、石鹸を製造しています。乾燥ヨモギから「ヨモギエキス」を抽出し、手間と時間の掛かる「枠練り法」という製造法で、保湿成分をたっぷりと含んだ石鹸がつくられています。

02_ベントナイト_関ベン鉱業株式会社

ベントナイト 写真
ベントナイト
ベントナイトは1000の用途を持つ粘土!
水を吸収すると何倍にも膨らむ性質を持つベントナイトは、その粘り気や特定の物質を吸い付ける特性を活かして、鋳物や土木建築素材、トイレ砂、化粧品など様々な用途で利用されています。
関ベン鉱業では、阿賀町にある二つの鉱山でベントナイトを採掘しており、ベントナイトの特定の物質を吸い付ける性質に注目し、それを原料とした化粧品を製造しています。ベントナイトに新潟県内の温泉水を配合して作られたクレイパックは、古くなった角質や毛穴汚れを取り除く効果があります。

03_カイコ_株式会社 きものブレイン

みどり繭 写真
みどり繭
人工飼育による「みどり繭」の量産化は世界初!
カイコの繭から絹糸を取り出す技術が中国から伝わり、日本では1~2世紀頃に養蚕が始まりました。繭から取り出す糸は、白く、しなやかで光沢のある絹糸として知られています。
きものブレインでは、長年の研究によって人工飼育のカイコがつくる「みどり繭」の量産化に世界で初めて成功し、「みどり繭」が持つ特性を活かした化粧品を製造しています。白い繭と比較してフラボノイド量が多い「みどり繭」は、そのフラボノイドの働きにより、紫外線をカットするなどの特性があります。

04_ユキツバキ_株式会社 巴山組

ユキツバキの種子 写真
ユキツバキの種子
ユキツバキで、阿賀町の地域活性化に取り組む!
日本海側の山間積雪地域に自生するユキツバキ。その種子から採れる油分は昔から、灯火や食用、髪や肌につける化粧品などに使用されてきました。
建設業を営む巴山組は、地域振興を目的として雪椿の植樹と保全活動を行っており、阿賀町産ユキツバキの種子から搾ったオイルを使用した食用油や美容製品を製造しています。阿賀町産ユキツバキの種子のみを原料に使い、加熱せずに圧力をかけて搾り出されたオイルは、皮脂成分に近いオレイン酸を80%以上含有し、スキンケアに適しています。

05_カヤ_hana*kiku

カヤの枝木 写真
カヤの枝葉
佐渡市赤泊地域のカヤの実が生み出す爽やかな香り!
常緑針葉樹のカヤは、山地に生え、ゆっくりと時間をかけて大きく育ちます。そのため、木目が細かく、耐久性に優れているカヤは、昔は家の土台や船の材料として、今では碁盤・将棋盤の最高級材として使用されています。
佐渡の赤泊地域には、江戸時代に幕府によるカヤの直轄林が置かれ、赤泊は古くからカヤの産地として知られています。アロマとハーブ雑貨を取り扱うhana*kikuでは、赤泊産のカヤの実を使ったアロマ製品を開発し、商品化しています。熟して落下する前に収穫するカヤの実からは、爽やかな香気成分を取り出すことができ、抽出されるオイル(精油)と生成されるアロマウォーターではそれぞれ異なる香りを楽しむことができます。